虫歯や歯周病から起こりうる病気について - 岡田歯科医院

健康通信

【むし歯のはてな】

虫歯や歯周病から起こりうる病気について

人間の口の中はとても多くの細菌があります。今回は口の中の細菌により引き起こさる病気や体調の乱れなどについてお話していきたいと思います。また今回のお話の中に出てくる「誤嚥性肺炎」については特集記事として紹介していますので興味がある方は是非見てみてください。

口の中の細菌が引き起こす病気とは

人間の口にの中には多くの細菌があり、特にお年寄りの場合には食べた後や寝る前など歯磨きがうまくできていなかったり、寝たきりでそもそも歯磨き自体が難しかったりする方の場合などはさらに細菌が多くある状態となっています。

このような口腔内の細菌が引き起こす病気について紹介したいと思います。

肺炎

お年寄りの場合には単なる風邪でも口の中の細菌が運悪く肺に回ってしまうことで肺炎を引き起こすことも少なくはありません。また、日本の高齢者の死亡原因で3番目に多い誤嚥性肺炎」は口の中の細菌が食べたものや寝ている時の唾液と混じり気管から肺に入り起こる病気です。

心臓病や血液への悪影響

歯周病を放置することで歯周ポケットにある細菌が毒素を出し、その成分が血液から侵入し全身に運ばれることがあります。これにより心臓・肺・子宮などの病気の原因となることが近年わかってきています。

また、歯周病菌はプロテアーゼという血液を固まらせる作用を持っている酵素があり、これにより心筋梗塞や狭心症の発作を誘発する可能性もあります。

呼吸器の疾患

口の中の細菌は肺炎だけでなく、慢性的な気管支炎や肺気腫、慢性閉塞性肺疾患などの病気も関係していると現在では考えられています。

痴呆など

口の中の細菌を放置することにより歯や歯茎は弱っていきます。この弱りが原因となり歯が抜けてしまいます。歯が抜けた状態ではうまくものを噛むことができなくなってしまいます。

物を噛むという運動が少なくなることで、脳細胞の動きが鈍くなってしまい結果的には痴呆のような状態になることも少なくはありません。

またうまく噛み合わせができないことにより首の角度が変化し呼吸する状態が悪くなり脳へ送らなければならない血流量が少なくなることも考えられれているのです。

まとめ

口の中の細菌は0にすることは難しいです。しかし、毎日の口腔ケアにより細菌を少なくするという努力はできます。特に寝たきりのお年寄りなどの場合は周りの家族や介護者がしっかりと口腔ケアを行う必要があります。
また誤嚥性肺炎のように嚥下機能の低下による病気は嚥下器官の機能をリハビリにより回復することがとても重要になります。歯科医院に診療できない場合は訪問歯科診療にて歯科医師に相談するようにしてください。

岡田歯科医院では訪問歯科診療も行っております。嚥下機能が低下してきたと感じる方や、口腔ケアが必要である場合には是非お気軽ご相談ください。

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