歯の構造と虫歯になってしまう理由とは - 岡田歯科医院

健康通信

【治療のはてな】

歯の構造と虫歯になってしまう理由とは

今回は歯の構造と虫歯になってしまう理由をご紹介していきたいと思います。虫歯ができる原因は以前「むし歯についての知識」も紹介しましたが、今回はさらに掘り下げて歯の構造から知り、どのようにむし歯になっていくのかを説明していきます。

歯の構造を知ろう

歯茎から見えている白い部分を「歯冠」、歯茎の中に入っている部分が「歯根」といいます。

まず歯冠の表面である白い部分が「エナメル質」です。このエナメル質は非常に硬くハイドロオキシアパタイトという結晶でできていて、その硬さは大理石くらい硬いとも言われます。この結晶質がむし歯予防に大きな役割を果たしています。

このエナメル質の中にあるのが「象牙質」で知覚過敏はここで起こります。さらに歯の中心には一般的に「神経」と言われている「歯髄」があり、これらにより歯は構成されています。

むし歯になっていくステップ

私たちは物を食べることにより口の中が口の中が酸性になり、「ミュータンス菌」という虫歯菌が作られ、カルシウムが溶け出します。このミュータンス菌により食事をするだけでむし歯になってしまうのですが、まだ大丈夫です。人間の体はうまく作られています。

食事が終わり口の中が中性になると溶けた歯のカルシウムを自然に修復する再石灰化という働きが起こり歯を守ります。

しかし、口腔内に残った細菌の塊である歯垢(プラーク)が再石灰化により歯石になってしまうとこの自然に修復する作用が妨害されてしまいむし歯や歯周病になってしまうのです。

歯医者さんが使うC1とかC2とかってどんな意味?

C1とは初期のむし歯でエナメル質の溝にできます。ほとんど痛みや自覚症状もないので問題はありませんが、実際にはこの段階で治療することが最善の治療であるといえます。

C2とはエナメル質の中にある象牙質に広がる虫歯のことで、冷たいものがしみるようになったり、痛みを感じるようになります。C2は病巣を削り詰め物をし修復するという治療となります。

さらに病巣を放置することで歯髄まで達してしまうと激痛を感じるようになります。これがC3という段階です。このC3になると「神経を抜く」という処置が必要となってきます。C3の段階になると歯冠はほとんど壊れてしまっています。神経を抜いた後にしっかりと清掃し根管治療を十分に行い被せ物をし修復していきます。この根っこの部分の治療が不十分だとさらに悪化を招きかねませんのでしっかりと治療しなければなりません。

さらにさらに、むし歯が歯根まで達してしまうとC4という一番悪い状態となります。歯の先が化膿し、歯根膜炎を併発する場合も出てくる状態となってしまいます。このような状態になるともう治療は歯を抜いてしまうことしかなくなってしまいます。

まとめ

このようにむし歯にはなってしまうステップがあり、さらにむし歯の症状にもランクがあります。常に健康な口腔内を維持するためにもしっかりと歯の構造を理解し、もしむし歯になってしまった場合でも初期の段階で治療するようにすればC3やC4といった痛みや抜歯などという最悪の状況は回避することが可能です。

朝昼晩と3度歯磨きはもちろんですが、毎回自分の歯の状態をしっかりとチェックし少しでも気になるところがあればすぐに歯科受診をしてください。このような自分の口腔内の小さな変化に気づくことが歯を守ることにも繋がりるのですから。

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